ホーム>力学分野>落下運動>

鉛直投げ上げ運動

目的

1. 物体投げ上げたときの速度・加速度の様子をグラフから視覚的に理解する。
2. 次元解析による公式を、実験結果から検証する。


準備物  (項目をクリックすると画像と説明が表示されます。)

※準備物は自由落下運動鉛直投げ下ろし運動の実験と全く同じです。

・パソコンシステム ・距離センサ×1 ・USBリンク×1
・スタンド×1 ・ゴム製サッカーボール×1

実験装置の準備

(1)距離センサーを机など平らな所に置きます。

画像


(2)距離センサーの側面のつまみで、超音波発生部を上向きにして、地面と平行になるように調節します。
画像


(3)パソコンとセンサーを、USBリンクで接続します。この時、ケーブルが邪魔にならないように気を付けてください。
画像


実験方法

(1)パソコンでセンサーのソフトを起動して、「位置」と「速度」のグラフを表示させます。

画像


(2)「開始」ボタンを押し測定を開始させます。
画像


(3)センサーの15cmほど上でボールを「ポーン、ポーン」と何度か連続して鉛直上向きに投げ上げます。
<BR> <BR>動画を再生するには、Quick Time Player(無料)が必要です。<br> こちらからダウンロードしてください。<br> <a href="http://www.apple.com/jp/quicktime/download/"><img src="./image/getquicktime.gif" border="0"></a>


(4)「停止」を押し、測定を終えます。
画像


(5)ボールを投げるのに失敗したら、測定結果を消去して(1)〜(4)を繰り返します。

(6)得られたグラフから特にきれいなデータを選び、「フィット」をして関数の数値を読み取ります。
画像 画像

 ・位置のグラフは二次フィット、速度グラフは一次フィットを用います。 ?フィットとは?

結果


(※距離センサの性質上、距離センサに近づく物体の位置・速度はマイナスになります)

位置グラフから、手から離れて戻ってくる間に二次曲線を示していることが分かります。
速度グラフから、投げ上げた次の瞬間には一次直線を示していることが分かります。
グラフの測定値は以下の数値を示しました。
グラフフィットの傾き
位置グラフ−4.55
速度グラフ−9.71

考察

速度グラフから、投げ上げた次の瞬間から速度が一定に減少しているので、空中での物体(=ボール)は 等加速度直線運動をしていることがわかります。 また、その直線の傾き(=重力加速度)も−9.71m/sであり、実際の重力加速g=9.8m/sに比べて誤差は0.01%なので、 十分信頼できる数値が得られています。
位置グラフからは、物体(=ボール)の運動をy−tグラフに表すと放物運動を示すことが視覚的に理解できます。 またグラフの傾きが−4.74m/sということから、自由落下の位置の式y=v0t−1/2gt2=v0t−4.9t2の傾きに近い数値を示しています。

今までは鉛直投げ上げ運動は、実験となるとなかなかできず、高速度カメラで撮ったストロボ動画を説明するのが主だったと思います。 しかし、生徒の目の前で実際に実験かつ、その位置・速度を簡単な手順で測定するにはこの方法が有効です。
授業では測定してできたグラフを見て、物体が上昇中でも速度が一定に減少していることから、物体の上昇中にも重力加速度が働いていることを生徒に気付かせることができます。また得られた数値より、投げ上げられた物体には重力以外の外力はかからないことがわかります。
実験にかかる時間はわずかなので、授業で用いる際は是非実験前に、 物体にかかる力・得られるy−tグラフv−tグラフを十分時間をかけて生徒達に予想・議論させてみて下さい。

実施上の注意事項

センサーの真上で投げ上げるのは意外と難しいので、一回で成功することはなかなか無いと思います。何度か複数回投げて測定してください
あまり高く投げるとうまく測定しないので、投げる高さは動画のようにしてください
ボールがスタンドやセンサーにぶつからないよう注意してください

このページのトップへ